人間は、モノの優劣の上位に「ベスト3」を上げる傾向があるようです。オリンピックなどのスポーツ大会でも、上位3名(チーム)に「金、銀、銅」のメダルが授与されますし、書道や絵画などの芸術に関する表彰でも「金賞、銀賞、銅賞」などの賞が授与されますね。やはり、どんな分野でも「ベスト3」は特別なのかもしれません。

ところで、日本の自然や施設にも「日本三大~」「日本三名~」など国内のベスト3を上げるケースがあります。例えば「日本三大名瀑(滝:華厳の滝・袋田の滝・那智の滝)」、「日本三名園(水戸市の偕楽園・金沢市の兼六園・岡山市の後楽園)」などです。

国内旅行を考えるとき、名所旧跡や都市、エリアを考えると同時に、これら国内ベスト3と言われる自然や施設を巡る旅も非常に面白く、好奇心が刺激される旅になります。まして、一回の旅で「ベスト3」をすべて巡るような旅ができれば(可能ならば)、大きな達成感を抱くことができるでしょう。

そこで今回は、「日本三大夜景」をご紹介しましょう。

日本には夜景がきれいな場所がいくつもありますが、中でもとくに美しいとされている3ヵ所が「函館山からの夜景(北海道・函館市)」「六甲山(摩耶山)からの夜景(兵庫県・神戸市)」「稲佐山からの夜景(長崎県・長崎市)」であり、この3つを「日本三大夜景」と呼んでいます。

東京や大阪など大都市部の高い建物から望む夜景も雄大できれいですが、日本三大夜景に数えられる三都市は、いずれも昔から貿易港として栄えた都市であり、海際の狭い土地に市街地が密集した結果、市街の明かりと海の暗闇が見事なコントラストを描き、ロマンチックで感動的な夜景と評されています。

それでは、日本三大夜景を一つ一つ、もう少し詳しくご紹介します。

 

  • 函館山からの夜景(函館市)

まずは「函館山からの夜景」です。函館山の山頂展望台から眼下に広がる曲線美を描く夜景は、ミシュランガイドブックに三つ星として掲載された「極上の眺望」です。

山頂展望台への行き方は3通りあり、最も一般的なのは、「函館市の山麓から山頂展望台までの函館山ロープウェイ(大人往復1,500円/所要約3分/約15分間隔で運行)」です。2つ目は、函館駅から運行している函館山山頂行のバスを利用する方法であり、3つ目は、)

タクシーを利用して宿泊施設から直接函館山山頂展望台までアプローチする方法です。

ただし、冬季(11月初旬~4月中旬)は車両用登山道が閉鎖され、バスやタクシーなどの車は使えないため、その間はロープウェイだけの利用となります。

 

  • 六甲山からの夜景(神戸市)

次に、「神戸市の六甲山からの夜景」です。神戸市の夜景スポットはいくつかありますが、日本三大夜景に数えられるのは「摩耶山」の展望台「掬星台(きくせいだい)」から望む夜景です。摩耶山展望台への行き方は、「まやビューライン(ケーブルカーとロープウェイ)」か、タクシー利用となります。

「まやビューライン(大人往復1,540円)※火曜定休」は、摩耶山の山麓~山上をケーブルカーとロープウェイで結ぶ交通ラインで、摩耶山の雄大な自然が身近に楽しめます。山上の「星の駅」駅前の摩耶山掬星台は、日本三大夜景の地として有名であり、神戸市の夜景のみならず、大阪から関西国際空港まで一望でき、宝石箱をひっくり返したような輝きです。

もうひとつは摩耶山展望台まで神戸市内(新神戸駅など)からタクシーを利用する方法です。新神戸駅前からの乗車を想定した場合、山頂展望台まで所要約55分(片道約6,000円)ほどかかります。

 

  • 稲佐山からの夜景(長崎市)

最後は「長崎市・稲佐山からの夜景」をご紹介します。標高333メートルの稲佐山山頂からは360度のパノラマで長崎市内全景を望むことができ、天候の良い日は雲仙・天草・五島列島までも遠望できます。この展望は「1000万ドルの夜景」とも激賞され、全国的に見ても夜景のビュースポットとして有名です。

稲佐山展望台への行き方は3通りあります。最も一般的なのは「山麓から山頂展望台までの長崎ロープウェイ(大人往復1,250円、所要約5分、1520分間隔で運行)です。

次は「夜景観光ツアー(ツアーバス運行/1,500円)」か、タクシー(夜景展望を含め所要約75分/約6,000円)を利用する方法です。ただし混雑時は駐車場へ入るための待機時間が長くなる恐れもあり、クルマの利用には注意が必要です。

ご夫婦で、日本三大夜景を5日間の日程で全部堪能する欲張りな旅をしてみてはいかがでしょう。

「え? 5日間でそんなことが可能なの」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。また「飛行機の利用だろう」と思われる方もいらっしゃるでしょう。いえいえ、新幹線のグリーン車をフル利用し、費用的にもそれほど無理なく、快適な移動で日本三大夜景を巡るプランがあるのです。

このプランは、夜景の美しさに心奪われるひとときを楽しむだけでなく、北海道から九州までを新幹線のグリーン車での移動を楽しむ、まさに日本列島縦断のグリーン車の旅となります。北海道・西日本の移動の中継地として東京一泊を設定していますので、東京近郊にお住まいの方は、一泊のみ自宅泊(宿泊費と荷物が軽減できる)も可能なプランです。

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