今回は「北海道の鉄道旅」について考えてみましょう!

東京から北海道まで鉄道で行く最速の方法は「東北新幹線(東京駅・新青森駅)と北海道新幹線(新青森駅・新函館北斗駅)と貫いて利用する方法です。運行している「はやぶさ」なら、東京駅から北海道の新函館北斗駅までの862.7kmを、4時間ちょっとで結びます。 

途中、青函トンネルを通りますが、津軽海峡の海底下約100mの地中を掘ったトンネルで、全長は53.85 km。交通機関用のトンネルとしては日本一および東洋一です。(世界一位は英仏海峡トンネル)。ちなみに、このトンネルを抜ける新幹線「はやぶさ」のトンネル内走行時速は約160㎞ですから、トンネルを通過するのに20分ほどかかります。

さて、前回の「九州の鉄道旅」のコラムでは、「日本一高いところにある駅は?」というトンチ問題を出しました。(トンチ正解は東京駅:東京へ向かう全列車が上りだから)。

そこで今回は、「日本で一番低い場所にある駅は?」という問題を出しましょう。これはトンチ問題ではなく、「標高で一番低い駅」という真面目な問題です。

青函トンネルの話題が出ましたので、「トンネル内の海底駅か」と思われる方も多いでしょう。確かに、かつて最低標高の駅は、青函トンネルの途中に設けられた「吉岡海底駅(北海道福島町)」でした。その標高は海抜マイナス149.5mです。また、青函トンネル内にはもうひとつ、本州側に竜飛海底駅(青森県外ヶ浜町、海抜マイナス135m)もありました。

しかし、これらの駅は北海道新幹線の開業にともない廃止され、20143月以降は避難設備などがある施設「吉岡定点」「竜飛定点」に変わっていますので、残念ながら「駅」ではありません。 

では正解は……なんと日本最低標高の駅は「東京駅」なのです。

もちろんトンチ解答ではありません。東京駅は、レンガ造りの駅舎や地上にずらっと並ぶ在来線と新幹線のホームが印象的ですが、日本一標高の低い場所があるのです。それは地下にある「京葉線ホーム」で、海抜マイナス29.19mです。

まあ、駅のウンチクはこれくらいにし、いよいよ本題の「北海道の列車旅」を考え見ましょう!

北海道は、人口密度が低い地域が多く、現在は廃線となった路線が数多くあります。有名な「幸福駅」や「愛国駅」があった路線も、現在は廃線となっています。

そのような理由で、北海道のJR本線の路線はそれほど多くありません。主な本線を上げれば、函館市と札幌市を結ぶ「函館本線」、札幌市と稚内市を結ぶ「宗谷本線」、札幌市と根室市を結ぶ「根室本線」、釧路市と網走市を結ぶ「釧網本線」、網走市と旭川市を結ぶ「石北本線」、ざっと見てこの程度です。

ただ、これらの路線上には、函館市、札幌市、釧路市、根室市、網走市、旭川市、稚内市など、北海度の主な都市がすべてありますので、広い北海道のエリアを堪能するなら、これらの本線をうまく利用する鉄道旅がおススメなのです。

また北海道内の駅には「日本一」と名がつく駅が2駅あり、ひとつは日本最東端に位置する「東根室駅(根室本線)」、もうひとつは、日本最北端に位置する「稚内駅(宗谷本線)」です。最東端というと根室本線終着駅の「根室駅」を思われる方も多いと思いますが、位置的に言えば根室駅のひとつ手前にある「東根室駅」の方が東にあります。

北海道をぐるっと半時計周りに巡る鉄道路線は、函館市から函館本線で札幌市、札幌市から根室本線で根室市、根室市からちょっと戻った釧路駅から釧網線で網走市、網走市からは石北本線で旭川市、旭川市から稚内市へは宗谷本線、そこから札幌市まで宗谷本線で戻るといったコースが考えられます。(その逆の時計回りのコースも可能です)

函館市や札幌市はもとより、釧路市、根室市、網走市、旭川市、稚内市など、観光の面でもグルメの面でも楽しめる都市を巡る鉄道旅は、達成感と充実感が味わえる旅になることでしょう。

ちなみに、北海道三大ラーメンはと言えば、「函館の塩ラーメン」「札幌の味噌ラーメン」「旭川の醤油ラーメン」です。これらのラーメンをすべて食べてみるのもおつなものですね。また、函館市の函館山からの夜景は「日本三大夜景」のひとつ。もっとすごいのは、釧路市の「釧路港(幣舞橋)の夕景」は、インドネシアのバリ島・フィリピンのマニラ湾と並ぶ「世界三大夕日」に数えられています。

土地ごとの風土もグルメも堪能できる北海道の鉄道旅……どうせなら、北海道までの新幹線も併せ、グリーン車で豪華に巡るのが最高ですね。

そんなゴージャスな北海道グリーン車の鉄道旅を、より経済的に実現できるJRチケットがあります。
それが「フルムーン夫婦グリーンパス」です。

夫婦二人で5日間グリーン車乗り放題で84,330円。ちなみに東京駅と新函館北斗駅間を新幹線のグリーン車で往復すると片道一人30,940円ですから、夫婦二人で往復すると、(往復割引は考慮せず)123,760 円となり、それだけで十分元が取れる計算です。

北海道のグリーン車の旅に興味がある方は、本サイトのフルムーンパスの諸規定と旅プランをご覧ください! 北海道の大地とグルメがあなたを待っています!

参考リンク