JRのチケットは、飛行機利用の格安航空券のような格安チケットはありません。(ホテルとセットになった格安チケットなどは旅行代理店などから発売されているようですが、一般的にJRの窓口での購入では、格安にはなりません)
一カ所を往復するなら距離によっては往復割引(帰路のみ運賃の10%割引)がありますが、大きな割引ではありません。また、JR東日本の「大人の休日倶楽部」などの会員制割引もありますが、これも5~30%の割引に留まっています。
鉄道を利用した旅を考える時、「何とか安く使えるチケットはないか?」と誰もが思うはず……そんな方のためにとっておきの情報をお届けします。それは、JRのチケットにも「一定期間、一定額で列車が使い放題になるチケット」があるということです。
「フルムーン夫婦グリーンパス」と「青春18きっぷ」です。

フルムーン夫婦グリーンパスは、その名の通り夫婦の年齢合計88歳以上が条件で、チケット額は、5日間連続グリーン車に乗り放題で84,330円(2名の合計額)。これに対し、青春18きっぷは、年齢に関係なく利用できますが、普通列車と快速列車のみが利用可能で、1日乗り放題を5回分(5日間分)で価格は12,050円(1名の料金)というチケットです。
青春18きっぷの場合、残念ながら新幹線は利用できません(追加料金が必要)。したがって、もし新幹線などの路線で、しかも快適なグリーン車をフル活用して遠くまで旅をしようと考えたら、「フルムーン夫婦グリーンパス」の方がお得で便利だと言えるでしょう。

では、このフルムーン夫婦グリーンパスを、どのように利用したらお得なのか……答えは簡単、「使えば使うほどお得」ということです。

例えば、新幹線の最南端駅である鹿児島県の「鹿児島中央駅」から、最北端の駅である北海道の「新函館北斗駅」まで、新幹線のグリーン車で往復したとしましょう。
まず、鹿児島中央駅からは九州新幹線の「さくら」で、山陽新幹線を直通して「新大阪駅」までが31,530円(4時間11分)。「新大阪駅」から「東京駅」は東海道新幹線の「ひかり」で19,270円(2時間57分)。東京一泊の翌日、「東京駅」から「新函館北斗駅」までは東北新幹線・北海道新幹線直通の「はやぶさ」で30,940円(4時間27分)。函館一泊の翌日はその逆コースをたどり、東京か大阪での一泊をはさみ、鹿児島中央まで無理なく戻れます。この全行程は3泊4日です。
さて、新幹線のグリーン車料金はと言えば、片道大人一人で81,740円。これがご夫婦二人での往復となるとその4倍の326,960円となります。それがフルムーン夫婦グリーンパスだと84,330円ですから、いかにお得かお分かりいただけるはず。

これは極端な例ですので、もう一つ、ありがちな例を挙げてみましょう。
例えば福岡市にお住いのご夫婦が、東京の大学にいるお子様に会うために4~5日間の予定で上京する場合です。
新幹線の普通指定席を利用した場合、博多駅⇒新大阪(15,080円)⇒東京駅(14,200円)ですから片道大人一人の新幹線普通指定席料金は29,280円。これがご夫婦二人で往復となると117,120円となり、フルムーン夫婦グリーンパスの84,330円よりも32,790円も高くなります。しかもフルムーン夫婦グリーンパスならグリーン車の利用ですから、その快適性はけた違い。ちなみに往復でグリーン車を利用した場合の運賃は、夫婦合わせて162,400円ですから、フルムーン夫婦グリーンパスの2倍近い額になります。(つまり半額で利用できるということです。)
このように、フルムーン夫婦グリーンパスは、たとえ博多・東京間の往復でも、5日以内なら、グリーン車をフル活用でき、しかも、かなりお得になるチケットなのです!

このフルムーン夫婦グリーンパスを活用し、5日間の列車旅を考えた場合、どれぐらいお得になれば満足でしょう!仮に数万円のお得では、あまりメリットを感じませんね。少なくとも10万円以上、できれば20万円以上もお得にグリーン車の旅ができれば、大きなメリットを感じ、ご納得の旅になるのではないでしょうか?
といって、前述したように、最南端駅と最北端駅を往復するなんて、ただ新幹線に乗るためだけの旅となってしまい、少々無茶ですよね。
旅には、もちろん移動の楽しみもありますが、行く目的や、行った先での楽しみなど、様々な要素があってこそ、「良い旅」となります。

「フルムーン夫婦グリーンパス」を活用し、グリーン車のゴージャスで快適な空間から車窓風景をゆっくり楽しみながら、目的意識や達成感のある夫婦旅をしてみませんか?
本サイトでは、フルムーン夫婦グリーンパスをフル活用し、目的意識や達成感があり、知的好奇心が満足できる旅をご提案しています。ぜひご覧ください!

参考リンク